忙しい朝など、ついつい栄養補給を野菜ジュースに頼ってしまうときありますよね。手軽に野菜がとれるという印象のある野菜ジュースですが、実は「飲むだけ」では栄養が偏ってしまうこともあるんです。
今回は、野菜ジュースを上手に活用しながら、お子さんの栄養をしっかり補う工夫をご紹介します。朝ごはんやお弁当に「ちょい足し」するだけで、栄養バランスがグンとアップしますよ!
※本記事の作成にあたって参照した文献等は記事の最後にまとめていますので、ご興味がありましたらご参照ください。
○野菜ジュースの落とし穴:実は足りていない栄養素とは?
市販の野菜ジュースはとても便利ですが、
- 食物繊維が少ない
- 加熱処理によって一部のビタミン(特にビタミンC)が減少している
- タンパク質や脂質が含まれていない
- 糖分が多く含まれている場合も
といった注意点もあります。
つまり、「野菜の代わり」にはなるけれど、完全に置き換えにはならないということ。特に成長期のお子さんには、バランスのとれた食事が何よりも大切です。
○野菜ジュース+1品で、栄養バランスアップ!
そこでおすすめしたいのが、「野菜ジュース+もう1品」の組み合わせ。以下に、場面別のおすすめアイデアをご紹介します。
◆ 朝ごはんの一例
▷ 野菜ジュース + ゆで卵 or チーズトースト
タンパク質を補える卵やチーズをプラスすることで、血糖値の上昇がゆるやかになり、腹持ちも◎。
ビタミンCの吸収を助ける働きもあるので、鉄分のある食品(卵など)と野菜ジュースの相性は抜群!

▷ 野菜ジュース + ヨーグルト+バナナ
腸内環境を整える発酵食品と食物繊維のあるフルーツで、消化を助けつつ栄養バランスを補完。
◆ お弁当の一例
▷ 野菜ジュース + ひじき入り卵焼き
不足しがちな鉄分・カルシウムを強化。野菜ジュースでは補いきれないミネラルを、海藻類でプラス!
▷ 野菜ジュース + 鶏むね肉のからあげ or ハンバーグ
子どもに人気のメインおかずでタンパク質をしっかり補給。脂質のバランスも大切なので、揚げ物は油の種類を工夫すると◎。
○ジュース選びのポイント
100%野菜ジュースを選ぶ(フルーツ入りでもなるべく無添加・無糖のもの)。
食物繊維入りや「食後血糖値に配慮」したタイプもおすすめ。
冷たすぎるものは胃腸に負担をかけるので、常温に戻してから飲ませると安心。
○まとめ
野菜ジュースは、工夫次第でとっても頼りになる存在。でも「これだけでOK!」と安心せず、+1品で栄養を“完成”させる意識が大切です。
成長期の子どもにとって、食事は毎日の「からだ作りの時間」。無理なく、でもしっかりと――親子で楽しめる食卓づくりに、野菜ジュースを上手に取り入れてみてくださいね!
- 厚生労働省「食事バランスガイド」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html - 農林水産省「野菜摂取の現状と課題」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/vegetable/ - 公益社団法人 日本栄養士会「栄養と健康に関する情報」
https://www.dietitian.or.jp/ - カゴメ株式会社「野菜ジュース製品と栄養情報」
https://www.kagome.co.jp/products/vegetablejuice/ - 伊藤園「健康野菜シリーズ 製品情報」
https://www.itoen.jp/vegetable/
- 女子栄養大学出版部(編)『子どもの栄養と食育』
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