
忙しい朝、子どもの支度に追われる朝、
「野菜ジュースでぱぱっと済ませちゃおう……」
そんな日、ありますよね。
手軽で飲みやすく、“野菜がとれる”イメージの強い野菜ジュース。
でも実は、「飲むだけ」ではどうしても不足しやすい栄養素があることをご存じですか?
本記事では、
✔ 野菜ジュースに足りない栄養素とは?
✔ 成長期の子どもに必要な“+1品”のアイデア
✔ ジュース選びのポイント
を分かりやすく紹介します。
忙しい毎日でも取り入れやすい工夫ばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね。
※本記事の作成にあたって参照した文献等は記事の最後にまとめていますので、ご興味がありましたらご参照ください。
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野菜ジュースの“落とし穴”とは? 注意すべきはこの4つ
市販の野菜ジュースはとても便利ですが、野菜ジュースはあくまで「補助食品」。
野菜の代わりとして優秀ではありますが、完全に置き換えはできません。
特に子どもの栄養補給という点で考えると不足しやすいもの、過剰に含まれるものがあるため注意が必要です。
① 食物繊維
野菜ジュースは製造過程で“繊維質”がこされるため、
生野菜や茹で野菜と比べて食物繊維がぐっと少なくなります。
食物繊維は腸内環境を整える上でとても大切!食物繊維が不足すると、
・便秘
・免疫力低下
につながる可能性もありますのでぜひ注意したいところ。
② ビタミンC・葉酸などの熱に弱い栄養
加熱処理の工程で、ビタミンC・葉酸・酵素類は減少しやすい傾向があります。
(一方で、ビタミンAやリコピンなど熱に強いものは残りやすいです。)
これらが不足するとどういう問題があるのでしょうか?
まず、ビタミンCが不足すると、
・鉄分の吸収率低下
⇒貧血気味になりやすく、集中力の低下につながることも…
・免疫力低下
・肌や歯茎の健康維持が困難に。
次に葉酸が不足すると起こりやすいのは、
・赤血球がうまく作れず貧血に繋がる
。細胞の新陳代謝が滞り、成長の妨げになる。
⇒葉酸は「細胞を作る栄養」と言われており、成長期の子供ほど必要です。
このように、ビタミンCや葉酸は、子どもの成長に欠かせない“デリケートな栄養素”なんです。
③ タンパク質・脂質がほぼゼロ
これは当然と言えば当然ですが、野菜ジュースは糖質中心の飲料。
成長期に必須のタンパク質が含まれません。
・筋肉
・骨
・臓器
・ホルモン
など身体の材料として絶対に必要な栄養が不足してしまう可能性があります。
そのため、野菜ジュースに加えて+1品を加えるなど、補う工夫が必要です。
④ 砂糖不使用でも糖質が高めの場合がある
これは意外だと感じる人も多いかもしれませんが、フルーツ入りジュースの場合、砂糖不使用のものだとしても、果物に含まれる天然の果糖でも“血糖値が急上昇しやすい”ことがあります。
とくに朝食でジュースだけだと、
すぐお腹がすく → だるさ・集中力低下
につながることも。
フルーツ入りの野菜ジュースは甘みもあって子供でも飲みやすいので、ついつい選択してしまいがちですが、飲みすぎは注意ですので「普通のジュースと同じで糖質が含まれているんだ」という意識を持って与えるのが大切ですね。
野菜ジュース+1品で栄養バランスが劇的アップ!
前章では野菜ジュースに足りない栄養素、過剰な栄養素をご紹介しましたが、ここまで読んでいただいた読者の皆さんはこう思われているのではないでしょうか。
「じゃあどうしたらいいの?そんなこと言っても給食みたいな完璧な栄養バランスの食事を毎回作るのは大変!」
確かにその通りだと思います。特に朝ごはんなどは時間がない中で用意する必要があり、なかなか理想的な食事は作れないもの。
そこで、野菜ジュースの「手軽さ」というメリットを享受しつつ、栄養バランスもとれる+1品の場面別おすすめアイデアをご紹介します。
◆ 朝ごはんにおすすめの組み合わせ
▷ 野菜ジュース + ゆで卵 or チーズトースト
タンパク質を補える卵やチーズをプラスすることで、血糖値の上昇がゆるやかになり、腹持ちも◎。
ビタミンCの吸収を助ける働きもあるので、鉄分のある食品(卵など)と野菜ジュースの相性は抜群!

▷ 野菜ジュース + ヨーグルト+バナナ
腸内環境を整える発酵食品と食物繊維のあるフルーツで、消化を助けつつ栄養バランスを補完。
◆ お弁当におすすめの組み合わせ
▷ 野菜ジュース + ひじき入り卵焼き
不足しがちな鉄分・カルシウムを強化。野菜ジュースでは補いきれないミネラルを、海藻類でプラス!
▷ 野菜ジュース + 鶏むね肉のからあげ or ハンバーグ
子どもに人気のメインおかずでタンパク質をしっかり補給。脂質のバランスも大切なので、揚げ物は油の種類を工夫すると◎。
ジュース選びのポイント
野菜ジュースの選び方も大切です。スーパーに行くと様々な野菜ジュースが売っていますが、どのような選び方をすればよいでしょうか。ここでは、ジュース選びで押さえるべきポイントをまとめましたので、ぜひ買い物の参考にしてみてください!
● 100%野菜ジュースを選ぶ
果汁が多すぎると糖質過多になる場合があります。
● 食物繊維入りタイプを選ぶ
最近は “食後血糖値に配慮” したものもあり、子どもにも安心。
● 冷たすぎるジュースは避ける
冷蔵庫から出したては胃腸に負担。
常温に少し戻すだけで吸収がやさしくなります。
● 添加物・砂糖不使用のものを選ぶ
できるだけ素材に近いものを選んであげたいですね。
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まとめ:野菜ジュースは“便利なサポート役”。+1品で“主役級”に!
野菜ジュースは育児の強い味方ですが、
飲むだけで栄養バランスが整うわけではありません。
だからこそ、
「+1品を足すだけで、栄養がグッと完成形に近づく」
という視点を大切に。
忙しい朝でも、無理のない範囲で取り入れればOK。
お子さんの健康と発達を守る食卓づくりを、家族のペースで楽しんでくださいね。
- 厚生労働省「食事バランスガイド」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html - 農林水産省「野菜摂取の現状と課題」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/vegetable/ - 公益社団法人 日本栄養士会「栄養と健康に関する情報」
https://www.dietitian.or.jp/ - カゴメ株式会社「野菜ジュース製品と栄養情報」
https://www.kagome.co.jp/products/vegetablejuice/ - 伊藤園「健康野菜シリーズ 製品情報」
https://www.itoen.jp/vegetable/
- 女子栄養大学出版部(編)『子どもの栄養と食育』



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